ペットの知恵袋

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ペットが動物病院を好きになる!動物病院のしつけ教室に参加してみよう

我が家にやっていた可愛い子犬。これから家族と共に成長する「家族の一員」です。

犬は人間とは習慣も違い、言葉も話せません。これから子犬が家族と互いに幸せに暮らすには、そのための「しつけ」が必要です。新しい家族の一員の子犬をどうやってしつけたらいいのか分からない飼い主さんのために、各所に犬のしつけ教室が展開しています。中でも動物病院のしつけ教室には、人にも子犬にも大きなメリットがあります。

ここでは「子犬のしつけ」と「動物病院のしつけ教室」について掘り下げてゆきましょう。

1.子犬をしつけることのメリット

犬が成長してからよりも、まだ小さな子犬のうちからしつけを行うと良いのはなぜでしょうか。将来的なメリットも含めて挙げてゆきます。

1-1.若いほど覚えが早いのは犬も同じ

人間の子供がみるみると言葉やふるまいを身に付けてゆくように、犬も幼いほど、しつけをよく吸収します。また、若いほど素直にしつけに応じるのも同じです。成長して問題を起こしてからしつけようとすると、大変な労力と時間がかかってしまいます。

子犬のうちからしつけることで、生涯に渡って人間と共に暮らしやすい犬に成長するのです。

1-2.飼い主と暮らすためのルールを覚える

無駄吠え・トイレのしつけに始まり、噛み癖・飛びつき・食事が待てない・散歩で引張る・拾い食い・・・成長した犬がこれらの問題を起こしてからしつけるのがどんなに大変か、ある程度の想像がつくでしょう。子犬に人間と暮らすためのルールやマナーを覚えさせることは、将来に渡って家族と犬が共に幸せに生活することにつながります

1-3.周りから愛される犬に成長する

無駄吠えや噛み付きなどをする犬に成長すると、家族だけでなく他の人にも迷惑がかかることがあります。人間との触れ合い方を正しく身に付けた子犬は、家族はもちろんその他の人も困らせることなく、人間社会の中で愛される犬に成長します。

1-4.早くから始めれば、成長に応じてより高度なしつけも

子犬の段階で基本的なしつけを身に付けたら、その後は成長に応じて、より高度なしつけも早くマスターするようになります。「お手」「おすわり」「ふせ」「待て」「取ってこい」…色々ありますね。もちろん、生活に必要なしつけが済めば、覚えなければならない訳ではありません。

2.飼い主が正しいしつけを学ぶことのメリット

しつけ教室に通うのに、飼い主がしつけをするの?と思う方もいるかもしれません。しかし、しつけは飼い主がすることに意味があります。犬のしつけ教室では、飼い主さんが参加するしつけ方の講座なども開かれています。飼い主が正しいしつけ方を学ぶことで、どのようなメリットがあるのでしょうか。

2-1.信頼関係を築くしつけ方がわかる

犬はそれぞれの人との関わり方に応じて関係を築きます。飼い主が正しいしつけ方を学ぶことで、犬と飼い主の良い関係が築かれます。いい加減なしつけや、厳しすぎ・甘やかしすぎでは良い関係になりません。

子犬には言葉が分かりませんが、しかし力で服従させてしまっては信頼関係が築けません。飼い主に対して快く従うのと、飼い主が怖いから従うのでは全く違います。また、飼い主が気づかぬ間に甘やかしてしまっては、これも犬に思い違いをさせ、しつけに応じなくなってしまう原因になります。

飼い主が、子犬との正しい触れ合い方や、子犬に分かりやすいようなしつけ方を学ぶことで、良い信頼関係を築くことができるのです

2-2.飼い主と犬のコミュニケーションを良くする

しつけをトレーナーに全て任せてしまうと、犬はトレーナーの言うことだけを聞き、飼い主の言うことは聞かないという結果になってしまいかねません。飼い主が正しいしつけを実践することで、子犬の将来の問題行動を防ぎやすくなります。また、飼い主が時間と手間をかけてしつけをしてあげることで、お互いの良いコミュニケーションが生まれます。飼い主が楽しく接すれば、犬も楽しんでしつけを受けることができます。家族としての良い信頼関係と絆のもとで、互いに幸せに暮らしたいですね。

3.動物病院のしつけ教室に参加することのメリット

しつけ教室を行う動物病院の多くでは、専門の資格を取得したインストラクターを招き、効果的な指導ができるようにしています。一方で、動物病院ではないしつけ教室では、病院に慣れるためのトレーニングが行われることもあります。子犬のうちから動物病院のしつけ教室に通うことで、どのようなメリットがあるのでしょうか。

3-1.楽しい時間の経験で、病院を怖がらなくなる

子犬の時期から動物病院のしつけ教室に通って楽しい時間を経験することで、多くの子犬が病院が好きになります。将来に病気になった時にも病院を怖がりません。病院に慣れていない犬が治療や入院となれば、警戒したり体を触らせなかったりすることもあります。あまり怖がって極端に吠えたり暴れたりしては、それは未経験者が想像するより大変で、非常に治療が受けにくくなってしまいます。

病院が怖くない犬は治療がスムーズにできるので、飼い主・犬・病院スタッフの皆にとって負担なく終えることができます。

3-2.将来の定期健診、予防接種を嫌がらなくなる

定期検診や予防接種では、体を触られたりチクリと痛かったりで、病院に慣れていない犬には大きなストレスがかかります。幼い時から病院で楽しくトレーニングを受けた犬なら、検診で体を触られることに抵抗なく、その場の人間を信頼して予防接種を受けてくれる可能性が高まります。

子犬のしつけの一環には、体のどこを触られても嫌がらないようにすることがあります。病院でもこのしつけを受けておけば、定期検診や予防接種がスムーズに行えます。

3-3.社会とのコミュニケーションを楽しみながら身に付ける

子犬のときから病院スタッフやトレーナーなど、家族ではない人とも楽しい触れ合いをもつことで、人間とのコミュニケーションがしやすい犬に成長します。同時に、病院の場で他の犬とも遊びながら触れ合い、「犬社会」でのコミュニケーションにも早くから慣れることができます。他の犬との触れ合いの経験がないと、出会った時にストレスになって吠えたり攻撃したりしてしまうことがありますが、子犬の段階で犬どうしのコミュニケーションの取り方を知っておけば、治療や入院の時に他の犬の存在がストレスにならずに済みます。

3-4.「しつけ教室」と「かかりつけ医」が1か所なら犬も安心

動物病院のしつけ教室に通ったら、その病院を犬のかかりつけ医にすればますます安心です。子犬の時から特徴を知ってくれている病院ですから、より治療が順調になります。犬にとっても病院スタッフとコミュニケーションが取りやすく、慣れた場所でリラックスして治療が受けられるのは大きなメリットです。

4.まとめ

日本では、犬のしつけの意識がまだ高くないのが現状です。それでも年々その意識は高まっています。
犬と共に生活することを決めたら、できれば子犬のときから正しくしつけを施してあげましょう。犬にとっては人間社会の中で幸せに暮らすことにつながります。子犬の段階でしつけを始めることは、飼い主にとっても、家族としての絆と信頼関係を作り上げ、犬と楽しく幸せに生活することにつながるのです。