猫が脱毛している!?病気?ストレス?何をすればいいの?
夏が近づいてくると人間も暑さで、冬だと寒さで苦労しますが、猫を飼っている場合は猫もその暑さや寒さに参ってしまいます。猫も夏の暑さで熱中症や脱水症状、冬は泌尿器系の疾患といった恐れがありますが、夏や冬の真っ最中に起きる猫の脱毛は病気などの可能性があります。
春や秋であればまだ人間で言う衣替えのような脱毛があるので不自然ではありませんが、夏や冬の真っ最中に脱毛が必要でないタイミングで猫の毛が抜けたりするのは何が原因なのでしょうか。
1.猫の脱毛は自然現象なのか?それとも病気やストレス?
ご存知の通り、日本では四季の変化がありますので人間も夏が近づいてくれば薄着に、冬が近づいてくれば厚着になるのはお分かりいただけるかと思います。
猫も人間のように服は着ませんが、夏は涼しくあるための夏毛、冬は熱を逃げにくくする冬毛と呼ばれる脱毛現象が発生します。これは猫にとっての衣替えであり、春頃から夏にかけて夏毛に、秋頃から冬毛に生えかわります。これぐらいなら猫を飼っている方であれば慣れた事ではあります。
しかし、猫の毛が夏や冬の季節になる前に生えかわったはずなのに脱毛している、一部分だけ脱毛している場合は単なる生えかわりなのか?それとも病気やストレスの可能性を疑ったほうがよいのか?については後者の病気やストレスなどをなるべく疑ったほうが良いでしょう。
1-1.猫がおかしな脱毛しているのは病気のサイン?
猫における正常な脱毛は季節の変わり目ぐらいであり、その場合は何ら心配することはありません。しかし、一部分だけがごっそり抜けている、皮膚が見えるぐらいまで抜けている、しかも皮膚が荒れているように見える場合は病気などの可能性が高くなります。そのため、夏や冬の間に猫の毛が不自然に抜けるようになった、明らかに脱毛している場合は病気などの可能性を疑ったほうが良いでしょう。
獣医さんでもない限りは猫が何の病気で脱毛しているのかはわかりません。もしかすると病気ではなく栄養不足、もしくはストレスによる脱毛の可能性もありますので自己判断はオススメできません。そのため、飼い主さんは「猫の変な脱毛は病気」と大袈裟気味に考えて早めに病院に連れて行ったほうが良いでしょう。早めの治療をする事で重症化を防ぐことができる上に、獣医さんから脱毛している猫のケアについてのアドバイスも受けられます。
1-2.病気以外で脱毛する理由は?
猫の脱毛は病気以外でも考えられます。例えば人間でもストレスなどで円形脱毛症といった形で髪の毛が抜けてしまったりするように猫もストレスなどで円形脱毛や毛がごっそり抜けたりする事があります。
ご存知かもしれませんが猫はストレスに弱い生き物でありますので、何らかの生活環境が変化するとすぐに影響を受けたりします。近くで工事が行われるようになってその振動や騒音で猫が脱毛してしまったり、引っ越しなどで住まいが変わったり、部屋の模様替えを行ったりするだけでもストレスの影響を受けてしまいます。
病気ではなくストレスである場合は脱毛以外にグルーミング(毛繕い)を長時間行う、よく鳴く、攻撃的になる等の変化があります。そのため、ストレスの可能性があると獣医師さんに診断された場合は、飼い主から何か心当たりがないか調査してみましょう。病気なら薬などで治療はできますが、ストレスは原因となっているものを取り除かない限り猫にとって悪影響を与え続けてしまいます。
2.猫の脱毛原因になる病気や予防策
猫の脱毛がストレスや栄養不足でない場合、残る可能性は病気しかありません。病気によっては脱毛以外にも様々な症状が出てくることがありますが、基本的に飼い主が治療を行うことは難しい事が多く、自己判断は状況を悪化させてしまう可能性が高くなります。
出来るだけ早く獣医師さんに診てもらうことがベストですが、そもそも病気による脱毛ならば何が考えられるのか?どんな症状が出るのか?についてご紹介していきます。
2-1.猫が病気になりやすい季節「夏」の脱毛は要注意!
猫の病気が発生しやすい季節と言えば夏場に多いです。ご存知のように夏場というのは高温多湿でありますので、細菌やカビ(真菌)といった菌が繁殖しやすくなってしまいます。これらの細菌やカビによって猫が感染症を起こしてしまい、その症状として脱毛が起きることもあります。夏はノミやダニなども発生しやすく、発疹や疥癬(かいせん)と呼ばれる激しいかゆみを伴う皮膚病になる事があり、脱毛だけでなくそのかゆみに猫が我慢できず、噛んだりひっかくなどでさらに症状が酷くなる事もあります。
このような症状は脱毛以外にも皮膚が赤い、荒れている、カサブタや赤い発疹のようなのが出来ていたりしますので、気付いたらすぐにでも獣医師さんに診断を受け、治療法として薬の投与をどうすればいいのか?などについてアドバイスを受けるのが最善の方法です。ただし、夏場は熱中症に倒れる動物も多く、混雑している(当然猫にとっても他の動物は強いストレスになる)ことが多いので早めに連れて行く準備や判断も重要です。
2-2.その他の脱毛原因は?
病気以外にもストレスで同じ場所を舐め続けるとそこが脱毛してしまい、赤くただれを起こす事があります。また、人間でも卵アレルギーといった特定の食べ物に対するアレルギーがあるように、猫にもアレルギーが存在しているのです。そのため、猫にとってアレルギー反応が出る食べ物を与えたりすると脱毛と同時に嘔吐や下痢などの症状を起こします。
これらもパッと見ただけではストレスか?アレルギーか?もしかすると病気かもしれない可能性が素人では判断ができませんので、不安な場合は早めに獣医師さんに見てもらいましょう。そして、ストレスやアレルギーが原因であれば飼い主が再発防止に努めなければなりません。
まとめ
猫の脱毛は逆に言えば人間が見て明らかによくわかる猫の不調ですが、脱毛には主に病気、ストレス、アレルギーといった様々な原因が考えられます。それらを素人が判断するのは難しく、さらに放置すると症状が悪化してしまうだけとなります。そのため、猫が季節の変わり目以外で毛が抜けるようであれば、早めに動物病院で獣医師さんの診断を受ける事が、猫にとって最短の治療であり、ベストな判断となるのです。